電子パンフレット
~消えた花魁の真実~
改めましてご観劇及び応援いただきありがとうございました。
このページでは役者たちが互いに共有した役作りの内容を掲載しています。
盛大なネタバレを含みますので観劇前の閲覧はご注意ください。
脚本から感じ取ったそれぞれの物語がつづられております。
犯人役のあの人はめちゃくちゃ饒舌になっています(笑)
百花屋のキャラクターの人生を
是非覗いてみて下さい。
役者の役への思いを感じ取って頂きたいため
原文のまま、画像での掲載もしており
一部、読みづらい箇所もございます。
あらかじめご了承ください。
それでは「百花屋事件帖~消えた花魁の謎~」の真実を
お楽しみください。
枳殻 清十郎
からたち せいじゅうろう
金子翔真
◎基本設定
徳川家綱の父、徳川家光の家臣である父から厳しく鍛えられた。
枳殻家の嫡男。幼少の頃から剣術を仕込まれる。任務に忠実な真面目な男。
椿の様子を伺いに長年百花屋に通う。
身分を隠す為に貧乏侍と偽っている。
普段とは違うキャラ、少々おちゃらけた感じである。
○枳殻と百花屋
昔からの馴染みで、少なくとも小竹が産まれる前から百花屋に出入りしていた。
牡丹とは振袖新造の頃に出会っている。
おそらく椿や夾竹桃が禿か振袖新造の頃から知っている。
白菊や霞は入ってきた時から知っている。
家綱を百花屋に連れて行ったのは枳殻で、その理由は気晴らしをさせてあげたかったから。
家綱に椿を紹介したのは枳殻ではなく牡丹。
「とにかく元気つけたいんだ、良い子はいないか牡丹」とか言って牡丹に丸投げ。
そこで出会ったのが椿。
家綱と椿が意気投合した後、椿のことは枳殻に任せられる。「何かあれば手助けしてやるのだぞ」とか言われてる。
客として椿の様子を逐一見に行っていた。貧乏侍を装っていたので行けても月一くらい。
夾竹桃は小さい頃から知っているのだが、他の子とは違いあまり懐いてくれなかった。
とはいえ百花屋に入り浸るわけにはいかず他の仕事もあるため何年も通ってる顔馴染み程度だったと思われる。
○時透鉄線
若い侍だな、と。若さゆえの直情的でわかりやすく顔に出るなと思っているはず。
○竜胆惣兵衛
百花屋の馴染み客同士ということもあり、顔を合わすたびに会話する関係。
たまにふざけ合ったりする程には仲が良い。
白菊
しらぎく
月影 美沙
椿
つばき
aya
夾竹桃
きょうちくとう
すずしろ
竜胆 惣兵衛
りんどう そうべい
AG
竜胆屋、和薬問屋の三代目。祖父が薬の行商人で、江戸の開発初期に怪我人の薬師(医師の古称)として協力し、その後店を構え江戸にそのまま住むことになる職人たちから愛され、繁盛し財を成す。旅しながら鍛えた薬の目利きで、良い薬草を仕入れ、『良く菊也 竜胆屋(よくきくなり りんどう)』として民衆に知られる。二代目(父)も、それに倣い堅実に良い質の薬を提供した。
そんな二代目からは男の子が二人、女の子が一人の3人の子宝に恵まれる。その3人の一番末っ子が竜胆惣兵衛。
歳の離れた姉に可愛がってもらい、育つ。が、姉が病に臥せり、お抱えの薬師に助からないとの宣告を受ける。8歳の惣兵衛はなんとか助けようと自分で薬学を勉強し、自作の薬をこっそり見つからないように姉に飲ませるが、配合が間違って劇薬となっており、目の前で姉が苦しんで死ぬのを目の前で見ることになる。
そして、血を吐く姉を見て、興奮してしまう。
結果、誰にもそのことがバレることはなかったが、葬式が終わったあと、こっそり兄に一部始終(興奮まで)を語り、家族して見てもらえなくなった。
その数年後、姉とどことなく雰囲気が似ている女性、椿を見つけ百花屋に通い詰めることなった。
兄が早逝し、本編一年ほど前に当主となる。
その後、贋薬の大量販売と類まれな宣伝力(本人的にも薬学より好き?)で、『ここいら一等の商家』になる。
また、惣兵衛が贋薬を大量に販売したことにより、市場に贋薬が出回りすぎて、後の薬問屋が販売に規制が掛かることとなり、非常に迷惑がかかる。
時任 鉄扇
ときとう てっせん
紅 滉
●劇中設定、心情
・年齢:33歳
・徳川綱重の家臣
・百花屋にいる家綱の子どもを殺しに来た。息子だろうが娘だろうが、家綱の血縁者を殺せと命じられる。
・命じたのは、綱重ではなく、過激派の上司。断れば妹が殺されると脅されたし、綱重に忠誠を尽くすため、命令を受諾。
・初めて百花屋に来た田舎侍を装って潜入
・潜入したものの、女と子どもが思ったより多くて、誰が標的かわからなかった
・そこで、陰から観察したり、花魁道中で目当てをつけることに。
・夾竹桃のことは、「とらえた男を逃がさない」→「それだけ客を捕まえるのに必死」→「客の質問とかには他よりも答えてくれそう」という考え。情報収集源に使うことに決める。。
・花魁道中で、枳殻と竜胆が特に褒めてる椿と、観察結果から椿を母親のように慕っている霞(椿もまんざらでもならそうに見えた)に標的を絞る
・とりあえず疑わしきは殺す。霞をかばった椿を殺し、霞にとどめをさそうとしたところで声をかけられ逃亡。
・宴席で夾竹桃に近づき、本当に椿と霞が標的だったか、他に疑わしいやつがいないか情報を集めを開始。
・枳殻は田舎侍と馬鹿にし、自分のことは何も話したくない
・夾竹桃の話を聞いて、椿が家綱の子を産んだ母親、霞か白菊が家綱の子どもとあたりをつける。ついでに、椿は自分の顔を見ていないと確信する(襲われたという噂は聞いていないため)
・ついでに夾竹桃に罪をなすりつけるため、凶器となった簪をそっと夾竹桃の部屋に置くことにする。
・とち狂った竜胆をとりあえず抑えるが、みんなの話を聞くに竜胆が犯人だと思われてる→よし、こいつを犯人に仕立て上げよう
・竜胆が捕まればみんな油断する、そのすきに霞を襲う。
・霞を襲ってみんな警戒しても、次に疑われるのは夾竹桃。夾竹桃が捕まってまたみんなが油断した時に白菊を襲えば、任務はほぼ完了
・ところが、椿が生きているという話を聞いて、顔が見られている可能性があるため、真っ先に殺すことにする。
・正体がばれて、もうなりふり構わず殺せるだけ殺そうと決める。
・しかし、標的が予想外の子(小竹)だったわ、馬鹿にしていた田舎侍が同じ職場の違う部署のエリートだったわで、自分の不甲斐なさを恥じながら倒れる
●鉄線の過去(紅滉の妄想)
鉄線には、父、母、妹がいた。
父は綱重の家臣の一人だった。そんな父を鉄線は尊敬していた。
父を介して会った綱重にも優しくしてもらい、自分も父と一緒に綱重に仕えることを誓う。
母は剣術道場に通わせてくれ、自分の夢を応援してくれた。
そして夢がかない、綱重の下っ端家臣になったばかりの時に、ある情報が過激派家臣に流れる。
「父が裏で家綱とつながっている」
綱重の過激派家臣たちは、綱重こそ正当な後継者だと信じ切っており、家綱を目の敵にしていた。
家綱を暗殺することも計画され始めており、その情報が家綱にばれれば自分たちと綱重はもう表舞台には立てないと焦った。
鉄線と父は暗殺のことは全く知らず、父はただ、家綱と綱重の連絡係をしていただけだった。家綱と協力していきたい。実はそれこそが綱重の想いで、綱重は父にだけその想いを話していた。
だが、過激派の家臣たちはそんなことは知らない。
「父が綱重を裏切った、殺せ。さもなくば父に加え、母、妹を殺す」と鉄線を脅す。
鉄線は人気のない場所へ父を食事に誘い、父に問いかける。「家綱と通じているというのは本当か」
父は、綱重が鉄線にも想いを伝えたと勘違いし、正直に答える。「そうだ」
脅されており、綱重を慕っている鉄線は、泣きながら、震える手で、父を殺した。
そこへ、帰りが遅いことを心配した母がやってくる。
母は泣きながら、取り乱しながら、鉄線に問いかける。なぜ父を殺したのか。
鉄線はなんとか説明しようとするが、母は髪にさしていた簪で鉄線に攻撃をしかける。
その反撃で、反射で、鉄線は、母も殺してしまった。
過激派家臣たちの計らいで、父と母は賊に襲われたことになった。
過激派家臣はよくやったと褒め、綱重は身を案じてくれ、妹は大いに悲しんで鉄線を頼ることが多くなった。
だが、鉄線の心は、もう壊れていた。
尊敬していた父を、優しかった母を自分の手で殺した。なぜ?
過激派家臣である上司たちに命じられたから。なぜ?
父が綱重を裏切り、家綱とつながっていたから。なぜ?
…家綱は綱重を目の敵にしていたんだ。…なぜだ?
……綱重は家綱よりも恵まれているんだ。……なにが?
………家綱は子に恵まれず、体も弱い。綱重が子を産めば、その子が徳川の血を引き、後継者になれる?
…………そうか。家綱ではない。綱重こそが後継者を残せるんだ。やはり間違っていなかった、家綱と通じていた父を殺したのは綱重に忠義を尽くすことにつながっていたんだ、優しかった母を殺したのも致し方なかったんだ、正しいことをしている自分を簪でさそうとしたんだから!自分こそが!!綱重に忠義を尽くす家臣なんだ!!!徳川に正当な後継者を残せる、徳川の家臣なんだ!!!!
心が壊れても、元々賢い鉄線は、忠実に任務をこなしていった。
そうして時が流れ、またある情報が流れてくる。
「百花屋の女郎が家綱の血を引く子を産み、百花屋でその子を育てている」
過激派家臣たちは、心が壊れ、自分たちの操り人形となった鉄線をまた脅す。
「お前の父の罪がまだ残っている」
「家綱の子を殺してこい」
「罪を犯した者の子であるお前を家臣に残してやっているんだ、断ったり、しくじれば、わかっているな?」
意味はわかっていた。自分が断るかミスをすれば、妹を殺すってことだろう。
心が壊れても、妹は最後の家族。妹を大切に思う気持ちに、嘘偽りはなかった。
まして、花魁などという卑しい女郎の血が流れている家綱の子が後継ぎになる?冗談だろう?
鉄線は即答する。
「お引き受けいたします」
<以下、後付け心情>
・椿を簪で殺したのは、霞を守る椿に自分の母を重ね見たから。また刀で優しい母を殺すことに一瞬戸惑う。
・馬乗りになった時に、簪を見つける。そういえば簪で攻撃されたな。。。これで殺せば、花魁がまず疑われるだろう。刀で殺さなくてすむし、ちょうどいい。
・夾竹桃は情報源であったが、母親としての優しさをもつ夾竹桃に、かつての母親を思い出しており、気に入っていたのも本当。でも任務優先。遠慮なく、椿の簪を夾竹桃の部屋に置いてくる。
・最後の殺陣シーンで枳殻に言われている「狂っているとしか思えぬ」は図星。本当は、心が壊れていることはわかっている。でも狂わなければ耐えられない。だから、徳川の血を残すことに執着している。自分の過去の過ちを正当化するために。
霞
かすみ
舞彩
小竹
こたけ
Ryu
(小竹をやって)
稽古やってる途中から声変わりしてきて、小竹の声が出にくかったけど、
途中から慣れてきて、上手いこと声が出るようになったから
「この役で良かった!」って思った!
(どんなふうに見られたいか)
最初から最後の殺陣の前までは、女の子に見られたいけどチョットは、
男ぽさも見せてお客さんにこの子男?女?って思いながら見られたい。
最後の殺陣シーンからは、男全開でお客さんに、あ!男やったんや〜って思ってもらいたいから
全体的に男かな?女かな?ってみられたい!
(おすすめポイント!)
ミステリー感もあり笑える部分もあって大人から子供まで楽しめるとこがおすすめ!
双葉 竹之臣
ふたば たけのしん
【製作からのコメント】
当初は殺陣指導のために参加して頂きました。
しかし、稽古を開始してまもなく誰を将軍役にするのか…
我々はその壁にぶち当たることになりました。
そんな我々の前に現れたのが殺陣指導をしてくださっていた豆夛さんでした。
我々は迷わずに依頼する事にしました。
殺陣の腕は一流であることはもちろんでありましたが
これまで多大なる応援をしていただいていたため
せっかくだから何か一緒にやりたいと思ったからでした。
突然の依頼を快く受けてくださりありがとうございました。
これからも殺陣指導、ゲスト出演よろしくお願いします。